平成20年度道当初予算編成で知事へ申し入れ
サミット開催効果、一次産業対策などに配慮を要請
自民党道連は1月29日、道の平成20年度当初予算の知事査定を前に、高橋はるみ知事に対し申し入れを行いました。
申し入れには、道連から神戸典臣会長代行、丸岩公充幹事長、船橋利実政調会長、加藤唯勝総務会長が出席、また、自民党・道民会議から原田裕議員会長、岩本剛人筆頭副会長、布川義治幹事長、千葉英守副会長、蝦名大也政審委員長の9人が出席しました。
冒頭、神戸会長代行が「申し入れの内容に配慮した予算編成を行ってほしい」と述べ、経済活性化・雇用対策、農林水産業支援、医療福祉対策、必要な公共事業量の確保、教育施策の充実、環境・エネルギー対策、歳入対策の強化―の7本の柱が盛りこまれた申し入れ書を知事に手渡しました。この後、船橋政調会長と丸岩幹事長が、これらの趣旨に沿った取り組みを一層強化するよう要請しました。
これに対し、高橋はるみ知事は、「大変重要な課題ばかりであり、できる限り要請の趣旨を反映していきたい。この申し入れを十分念頭に置き、工夫しながら道民の皆さまに理解いただける内容としたい」と回答しました。
特に、厳しい道の財政状況を踏まえつつ、行政改革を徹底的に進めながらも、原油価格の高騰で厳しい状況におかれている一次産業対策や医療福祉対策、必要な公共事業量の確保などについては、メリハリをつけた予算編成を行い、しっかりと対応することを確認しました。
道に対する申し入れ事項の主な内容は次の通りです。
一、企業誘致の推進と中小地場産業、観光産業の経営の安定・活性化対策。「北海道洞爺湖サミット」の効開催果が発揮されるような観光振興、食の発信などの必要な対策。
一、急激な生産コスト上昇や販売価格の下落などで、極めて深刻な経営環境におかれている農林水産業への必要な経営安定対策や生産基盤整備の推進。道産品のブランド化や食の安全・安心対策の推進。
一、本道の地域特性に見合った格差のない医療・福祉サービスの提供。子育て支援をはじめとする少子化対策や高齢者・障害者施策の充実。
一、本道経済が停滞することのないような公共事業の事業量の確保。発注などに当たり地場企業や官公需適格組合などへの十分な配慮。下請企業の保護や、技能士の活用。
一、未来の北海道を担う人材の育成に必要な教育機会の提供と、世界に
通用する水準へ学力向上を図るための特色ある学校づくりや私学振興。
一、原油価格高騰に対する必要な対策。バイオマスやソーラー発電など、自然エネルギーを活用した新エネルギーの研究開発支援の強化。環境対策としての植林・間伐の実施、リサイクル産業の育成、環境教育の推進。
一、道税や使用料、貸付金などの徴収対策の強化。使用料や手数料についてはフルコストを基本にした見直し。遊休財産の早期の処分による収入の確保に努めるなど、歳入対策の強化。環境保全などの政策需要に的確に対応するための「目的税の創設」。