5区補選 民主中前氏の「情実人事」が国会で問題に
10月に行われた衆議院北海道5区補欠選挙に民主党公認で立候補した中前茂之氏の国土交通省職員時代の「情実人事」が、11月18日に行われた参議院予算委員会で取り上げられました。
質問したのは自民党の世耕弘成委員(参議院幹事長代理)。世耕委員は「(中前氏は)選挙に出るときに国交省北海道開発局札幌開発建設部千歳道路事務所長に直前で就任している。そして、まさにその後に千歳道路事務所のある選挙区で補欠選挙に立候補した。これは情実人事じゃないか」と指摘。さらに、歴代の千歳道路事務所長がいずれも50代で、北海道開発局内から異動してきていることを、パネルを用いてわかりやすく説明。「中前氏だけは横浜からぽんと飛んできている。これは選挙用の人事じゃないか」と、「権力の乱用」の疑いの強い異質な人事異動を厳しく非難しました。
馬淵澄夫国土交通大臣は「適材適所の人事。有能な方々を適材適所で配置していくのは、霞が関の改革の中でも極めて重要」と苦しい答弁。これに対し世耕委員は「改革で重要ならば、何で後任の人を56歳に戻すのか」と追及し、中前氏の就任時に国土交通大臣だった前原誠司外務大臣にも「中前氏との面識や接触はなかったか」と激しく攻め立てました。
中前氏の人事については5区補選の選挙戦で橋本聖子参議院議員(町村信孝選対本部長)らが、「露骨な箔付け人事」と厳しく非難していました。民主党の陳情窓口を幹事長室に一元化したり、道路予算の「個所付け」について都道府県連を通じて内示するなど、国家行政を「私物化」している実態が次々と露呈しています。道連でも統一地方選などを通じて、地域の実情を顧みず、権力を私物化する民主党政権を厳しく追及する方針です。